モニターを見つめる医師

AFPの検査で分かることは、臓器特異的にがん細胞があるかどうかに関して非常に高い確率で発見することができます。

どういった臓器の種類に発現するかというと、肝がん、卵巣や精巣の胚細胞がんで高い値になります。

これは、臓器のうちの細胞分裂の頻度が高く活発な作用を起こすものに非常に特異的にマーカーが発生するのです。

こうした、分裂や増殖に対して活性化する細胞の分裂が盛んになるのですが、まれに胃がんでもこの数値が高くなる特徴があります。

ですので、このAFP検査を受ける場合は、肝臓がんや卵巣や精巣にがんがあった方は最初からこのマーカーの検査をすることが得策なのです。

この、AFPと言う物質は、もともと胎児の血液や羊水といった細胞分裂が盛んになっている組織の箇所に含まれるたんぱく質の一種なのです。

そのため、胎児の状態の時には多く存在しているものの、胎児から生まれたときには、たんぱく質は減少し成人の大人にはほとんど存在していないたんぱく質になります。

このマーカーで検査を行った方の70%に肝細胞がんが発症している疫学調査があります。

ですが、肝細胞が異常に増殖するがん以外の病気でも発生し、肝炎や肝硬変でもその数値が上がることから、単独ではこの状態でがんの病気であるかどうかは判断できない状態なのです。

がん細胞の検査をする場合に、他のマーカーを含めた複合的な要素での診断が重要になります。

しかし、この検査で分かる肝臓病や卵巣、精巣に関する病気はなかなか他の検査では発見するのが難しいがんなので、家族暦がある方は受けてみるのも良いマーカーです。

腫瘍マーカーAFP(α-フェトプロテイン)とは

AFPは健康な成人では産生されず、胎児期の胎児で産生され血清中にみられるたん白の一種で、α-フェトプロテインとも呼ばれます。

このAFPは胎児の肝細胞や卵黄嚢で産生される胎生期特有の血清蛋白で、生体内の様々な物質の輸送や脂肪酸代謝に関係しています。

生後8~10ヶ月で、このAFPは消滅し、健常小児・成人には10ng/mL以下の極めて低濃度にしか存在しません。

しかし、体内に肝細胞癌などの腫瘍細胞ができると産生され、血中に分泌されることから腫瘍マーカーとして用いられています。

AFP測定の有用性

肝臓の機能を調べる血液生化学検査GOTやGPTなどと同時に測定し、肝臓がんのスクリーニング検査として用いられています。

一方で、肝臓がんでもAFPが陽性にならないものもあります。

肝臓がんでは、治療の効果があればAFPの数値は下がるので、治療の経過観察や再発の発見に効果を発揮します。

AFPでわかる病変

肝臓がんで数値の著しい上昇がありますが、急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変等の良性疾患で高い数値を示す事があり、その他、乳児性の肝炎、肝芽腫で高確率で陽性となります。

肝臓がんでもAFPが陽性にならないものもあり、稀にですが、肺癌や胃癌でも産生されることがあるようです。

ガン(癌)の種類と症状

AFPの基準値

10.0ng / ml 以下

肝臓に特異的なマーカーで、特に肝細胞癌で陽性となり数値が上がるとがんの可能性が高くなります。

AFP(α-フェトプロテイン)が基準値より高値の場合に考えられる病気

転移性肝癌、胃漬瘍、卵黄のう腫瘍、非転移性悪性腫瘍、妊娠、胆管・胃・肺・食道癌、睾丸・卵巣腫瘍、先天性胆道閉塞症、肝硬変、原発性肝癌、胎児性癌

AFP(α-フェトプロテイン)が基準値より低値の場合に考えられる病気

体内死亡胎児を有する妊婦、正常妊娠32週以後の妊婦、肝炎・肝硬変の肝障害回復期

AFPの数値が異常を示した場合

急性肝炎や肝硬変の治癒期にもAFPの値が、20ng/ml近くまで上昇する事があり、B型肝炎ウイルスの検査などを行ない、急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝臓がんなどを診断することが普通です。

数値が高い場合は、腹部超音波検査やCT検査など、画像診断装置でさらに詳しい検査を行ないます。