肝臓のキャラクターイラスト

 肝臓は非常に丈夫な臓器で、少しの異変では自覚症状が出ないため「沈黙の臓器」と呼ばれています。そのため、肝臓がんの初期は自覚症状がほとんどなく、症状によって早期発見するのが非常に難しいがんです。

 ただし、転移によらない肝臓がん(原発性肝細胞がん)は、B型肝炎ウイルスおよびC型の肝炎ウイルスキャリアが大半を占めるのが特徴で、キャリア以外の肝細胞がんの発症リスクはほとんどないと言っていい状態です(転移性の肝臓がんを除く)。

 初期症状が非常に自覚しにくい肝臓がんですが、疲れやすい、倦怠感、腹痛、食欲不振、発熱などの症状が出ることが多いため、肝炎・肝硬変の人はこういった症状に注意が必要です。
 また、肝臓がんが進行すると、みぞおちにしこりを感じることもあります。肝臓がんが進行して肝不全に陥ると黄疸などの明確な症状が出ますが、この状態はがんがかなり進行した状態です。はっきりした自覚症状が出てからでは対処ができないことが多いのが肝臓がんの特徴です。

 B型およびC型肝炎ウイルスの保有の有無は血液検査でわかります。
 
肝臓がんが疑われる場合には、腫瘍マーカー検査とエコーによる画像診断が行われ、ここでがんと診断された場合には、CTやMRI、腹部血管造影検査、腫瘍生検(病理診断)が行われます。肝炎ウイルスのキャリアは半年に1回程度、血液検査およびエコーによる画像診断が火乙様です。

 肝臓がんの場合、外科的治療(切除)が行われるのは一般的にステージ2まで。切除の範囲は、病巣部の範囲だけでなく、患者の肝障害の度合いも考慮して決定されます。肝臓の状態によっては、十分な切除ができないケースもあります。

肝臓がんでは外科療法(手術)が適用できないことも多いため、がん細胞への血液の供給を断つ肝動脈塞栓法(TAE)、抗がん剤を直接肝動脈に注入する肝動注療法など、様々な治療法が確立されています。
どの治療法を選択するかは肝臓の状態、がんの大きさや位置、患者の体力、予後の生存率などを考えて選択されます。

肝臓がんとは?

肝臓がんは、日本では肺がん、胃がん、大腸がんに次いで多い病気で、最初から肝臓に発生する原発性肝臓がんと、他の臓器からの転移によって起こる転移性肝臓がんの2つに分けられます。

さらに原発性がんは、肝細胞から発生する肝細胞がんと、肝臓の中の胆管細胞が変異してできる胆管がんがありますが、ほとんどが肝細胞がんとされます。

転移性肝がんの場合、最初にがんが出来る原発臓器は胃や大腸などの消化器系が大部分を占めるとされます。

主な原因

肝細胞がんの原因は、B型肝炎ウィルスやアルコールなどが原因であるとされます。

日本人の場合は、多くが慢性肝炎、肝硬変のある肝臓に発生するとされます。

肝炎ウィルスに感染した患者の一部は慢性肝炎になり、進行すると肝硬変から肝細胞癌へと進行します。

このような危険な肝炎ウィルスは、B型肝炎ウィルスとC型肝炎ウィルスとされています。

B型肝炎ウィルスについての詳しい解説はコチラ

C型肝炎ウィルスについての詳しい解説はコチラ

例えばB型肝炎が慢性化し、肝硬変となり肝臓がんを発病したりアルコール性肝硬変から肝臓がんを発病するケースが数多く見られます。

このほか、米やピーナッツにつくカビの一種や喫煙、低栄養なども肝臓がんの危険因子といわれています。

また肝臓は血液が送り込まれる臓器という立場上、他の臓器からのがんの転移が起きやすく転移性肝臓がんの多くは、胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、脾臓がんなどからの転移です。

主な症状

肝臓は、予備能力が大きいため、ガンがかなり大きくなるまで症状があらわれません。

症状が現れてから、発見された肝癌はかなり進行した状態が多いとされます。

ガンが大きくなるとお腹の外からシコリを感じるようになったり近くの臓器を圧迫するため、上腹部に圧迫感を感じたりします。

倦怠感や食欲不振など肝硬変と同じような症状が現れある程度進行すると、右上腹部や背中に軽い痛みが現れたり、軽い発熱や黄疸が生ずることもあります。

そのうち右上腹部に硬いかたまりに触れるようになりさらに進行すると癌性腹膜炎を起こし、血液が混じった腹水がたまることで腹部がふくれてきます。

がんがさらに大きくなると、強い痛みが起こり重篤な状態になります。

また、肝癌は肝硬変から進行しやすいので手のひらが赤くなる、胸にくも状血管腫ができるなど肝硬変の症状にも注意が必用です。

検査

肝がんの診断のための検査は、画像診断と血液検査に分かれます。

血液検査で採血した物質を測定することにより診断する検査です。

ガンが発生した時に分泌される特有の物質を腫瘍マーカーと呼びこの腫瘍マーカーを調べることでガンの種類を特定することが出来ます。

治療法

肝臓がんは以前は早期診断が困難といわれましたが現在は超音波エコー診断で、小さい肝臓がんの発見も可能になりました。

治療法は内科的治療から手術までさまざまで最近は開腹せずにすむ治療法も成果を上げています。