診察する医師

食道は、食べ物を口から胃へのぜん動運動によって運ぶ通り道で喉頭から胃の噴門につながる器官です。

首の部分では器官の裏側通り、胸では心臓の裏側を大動脈に沿って腹部へと下がります。

食堂の壁は粘膜、筋層、外膜で構成され粘膜の一番内側は扁平上皮からなっています。

食道の悪性腫瘍は、ほとんどがこの部分に発生する扁平上皮ガンと言われています。

胃や大腸と違って、食道の粘膜には筋層を覆う漿膜がないため食道ガンは血管やリンパ管の集まる粘膜下層へ浸潤して血管やリンパ管を通して転移する率が高いとされています。

5年後の生存率は、早期がんの場合は70%を超えると言われています。

食道がんとは?

食道がんは、初期の段階では自覚症状が無いという人がほとんど。
食べ物や唾液を飲みこんだ際にしみるような感覚が生じるのが食道がんの代表的な初期症状です。食事の際に胸の奥が痛むといった症状が出ることもあります。ただ、この症状の出方は人によって違い、がんが大きくなると初期症状は治まってしまうことがあります。
食道がんが大きくなってくると、喉がつっかえる様な感覚が出て、さらにがんが大きくなると食べ物がうまく飲み込めなくなり、最終的には唾液も呑み込めなくなります。

さらに、声のかすれ・体重の減少・咳なども食道がんの症状です。

食道がんの検査は通常は内視鏡(胃カメラ)と食道造影X線検査で行われます。内視鏡検査では、病巣の細胞を採取し、病理検査によってがんの確定診断を行います。
がんと確定した場合には、病巣の正確な範囲や転移の有無の確認のため、CTやMRI、超音波検査なども行います。

食道がんの9割は食道の粘膜に発生し、粘膜内→粘膜下層→筋層→外膜へと進行していいきます。さらに、この過程でがん細部は血液やリンパ内に入り込み、進行するとリンパ接転移・遠隔転移を起こします。
食道がんはこの進行進度・転移の有無によって、0期~Ⅳ期までに分けられます。

食道がんの場合は、外科手術によって患部を切除するのが一般的です。食道がんが粘膜内にとどまっている初期の場合は転移の可能性も低いので内視鏡などで切除可能ですが、がんが進行している場合や、内視鏡での処置が難しい場合は開胸・開腹手術によって切除、食道の再建を行います。

がんの進行度、患者のリスク等によっては放射線治療や化学療法も行われます。初期であれば比較的切除が容易ながんの一つです。

食道ガンの種類

発生する部位によって、胸部食道、頸部食道、腹部食道の3種類に分けられます。

部位別の発生頻度をみると、胸部が多く特に胸部中部食道ガンで全体の約5割を占めています。

食道ガンは、粘膜表面の扁平上皮細胞から発生し、しだいに粘膜下層、筋層へと浸潤し、更に周辺の臓器へと広がるとされます。

ガンが粘膜下層までにとどまっているものを表在ガン粘膜下層を超えて筋層に達したものを進行がんと言います。

表在ガンの内、リンパ節転移が認められないものを特に食道早期がんと言います。

更に進行がんは、X線透視による形状の違いからも分類されます。

55~75歳に多く、高齢者に頻度が高いとされています。

症状

食道は食べ物の通りですから食べた時に出る症状が大部分です。

食道ガンが発生すると普段意識することの少ない口と胃の間でなんらかの症状を自覚するようになるとされます。

早期は無症状の事が多いのですが、食べた時に軽いつかえを感じる、しみる、胸が痛む、胸やけがするなどの症状が起こることもあります。

特に重要な症状は、つかえ感だとされます。

ガンが進行して食道の内腔に突き出してくるのに従い食道は狭くなり食べ物がつかえた感覚が生じるようになるとされます。

更にガンが進行すると食物が喉を通らなくなるとされます。

また、刺激の強い食べ物や飲み物を飲んだ時に胸骨の裏側にしみる感じや軽い痛みを感じることがあるとされます。

原因

直接の原因は不明とされますが、統計上食道ガンになった人は、喫煙歴、飲酒歴の長い人が多いとされます。

また塩分の高い食事を食べる人にも多いとされます。

食道ガンにならないためにも食習慣は気をつけたほうが良いでしょう。

受診する科

内科、消化器科

検査

医師による問診から始まり、血液検査、尿検査、心電図、胸部X線検査により全身疾患、臓器障害などの異常が無いかどうかが調べられます。

続いて、X線造影検査、内視鏡検査、CT検査、超音波検査、などで形状や進行度などが調べられます。

治療

食道ガンの治療では、外科手術が行われることが多いとされます。

ガンが、気管支、大静脈などの隣接している臓器に浸潤している場合や肝臓などの遠隔にある臓器に多く転移が見られる場合は手術以外の方法がとられるケースもあるようです。

また、心臓、肺、肝臓、腎臓などの主要臓器の機能が低下して手術に耐えられないような場合では手術以外の方法が検討されるそうです。

ガンの状態や進行を把握した上で担当した医師が最適な方法を選択します。