
乳房とは
乳房は乳酸と脂肪組織から成り、乳腺は左右15~20の乳腺葉から構成されています。
乳腺葉は、乳腺小葉が集まりぶどうの房のような形状をしており、乳腺小葉の先には、乳腺細胞の集まりから成る腺房があります。
乳腺葉はそれぞれ1本の乳管をもち、乳管は乳頭へと開口しています。
分娩後は腺房で乳汁がつくられ乳管を通り乳頭から分泌されます。
乳頭のまわりを乳輪と言い、小さな結節状の乳輪腺がみられます。
乳腺組織は、脂肪組織や結合組織の他、血管やリンパ管等に埋もれており、この脂肪組織や結合組織が多いか少ないかによって乳房の大きさが変わります。
妊娠による乳房の変化
乳輪や乳頭の色や形は人によって異なりますが、妊娠するとメラニン色素が沈着して黒ずみ、乳輪は大きくなって乳輪腺が浮き出ます。
また、乳房全体がかたく張り、皮膚表面に静脈が浮き出たり、表皮が断裂して妊娠線が出てくるようになります。
乳房内部は、妊娠8週ごろから乳管が枝分かれを始め腺房が増えて大きくなっていきます。
妊娠5~6か月になると乳頭を軽く圧迫した時に乳汁が少量でてきます。
妊娠末期には、腺房の中は初乳でいっぱいになり、授乳の準備が整います。
授乳を始める頃になると乳腺はさらに発育し乳房内は乳腺により占められます。
授乳の際には、乳頭が陥没していたり、乳頭が平らだったりすると赤ちゃんが乳頭をふくみにくく授乳に手間取ります。
また、うっ滞性乳腺炎の原因にもなります。
副乳
人によっては、わきの下などに小さなイボのようなものがみられ、これは副乳と呼ばれるもので奇形ではありません。
哺乳類の多くは左右に2個以上の乳房がありますが副乳はそれらが退化したものであると考えられています。
月経周期に腫れることがありその時に発見される事が多いとされます。